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不動産投資コラムNo20 『キャッシュフロー100万円の嘘!』
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『キャッシュフロー100万円!』こんなキャッチフレーズをよく見かけるようになりました。
成功した大家さんの本とか雑誌、はたまた不動産屋さんの広告などで。
でも、だいたいは真実を語っているとは言えないようなものばかりです。
むしろ『嘘』と言ったほうが良いようなものばかりとも言えます。
投資は自己責任とは言うものの、あまりにもヒドイものもあるのでちょっと警鐘を、、、、と思います。
よくある詐欺まがいの手口では、経費を過少に見積もって騙してやろうというようなものがあります。
会社にかかってくる投資勧誘の迷惑電話や詐欺的なチラシでは、こんな手口が多いです。。。。
例えば、
『5000万円の新築アパートを買いませんか?利回りは8%です!』なんて電話があったとします。
8%ということは
家賃収入が年間400万円あります。
25年ローン(年利2%)で年間の支払いが250万円で、管理費が5%かかるので月20万円。
なんと、
キャッシュフローが130万円もあります!!
そのうえ、25年後にはアパートが丸々あなたのものになります!
なんてね(笑)
いくらなんでも、つっこみどころが満載すぎて懸念だらけの状態です。
でも、ひっかかる方がいるから商売が成り立っているのです。
・空室リスク(最低でも1割は見積もるべき)
・運営経費(家賃収入の2割程度はかかるでしょう)
・家賃下落リスク(建物が古くなれば下がります)
他にもあげればきりがありません。。。。。
これらを知っているくせに、何も語らないで売りつけるような業者がいるから『詐欺』っぽくなってしまっています。
まぁ、、、、、
『嘘は言っていないけど、すべては語っていない』というやつです♪
ここまでは、よくある詐欺まがいの手口です。
ここからは、ちょっと違う観点から考えてみます。
ある程度、ちゃんとした大家さんのブログなどだと
詳細に経費などを考慮して差し引いたあとのキャッシュフローが100万円だったとします。
これならどうでしょうか?
『キャッシュフロー100万円達成です!!!』なんてブログを見たら、
不動産投資を勉強したばかりの方なら羨ましいと思うでしょう。
ちょっと、キャッシュフロー100万円の真実を見てみましょう。
■キャッシュフロー100万円の真実!
キャッシュフロー100万円達成したという方がいたとして、その実態はどうなっているでしょうか?
ちょっと事例をもとに考えていきましょう。
例)
5000万円の新築アパートを購入
利回り10%で年間家賃収入500万円
25年ローン(年利2%)で年間の支払額は250万円
↓↓↓
空室率10%と見積り、年間家賃を450万円とする
ローン利息以外の経費率を20%と仮定して、年間経費が ▲100万円
ローンの支払が、年間 ▲250万円
↓↓↓
年間のキャッシュフロー100万円!!
これならどうでしょうか?
このくらいの状態でキャッシュフロー●●万円! と言っているブログなどの記事も多いです。
最初の状態よりは親切になったとは思います。
毎月、実際にこのくらいの手残りが残っているからこそ、ブログなどで報告しているわけです。
でも、これを信じたらダメです。。。。
この段階での100万円は、『手残り』や『キャッシュフロー』と言ってよい言葉ではありません。
その理由を簡単に書きだすと、下のようなものとなります。
@10年〜20年毎にかかる大規模修繕の積立金を考慮していない
(壁塗装、屋根塗装、配管工事、水回り設備交換など)
A未来の家賃下落リスクが存在する
(建物が古くなるほど家賃は下がります)
B空室率が10%を超える時期もある
(購入時のシミュレーションは辛めにやるべきです)
Cここから各種税金の支払があります。実は、結構あるんです。
(所得税、固定資産税、個人事業税、、、、、個人によって変動します)
いっぱいありますよね(笑)
これらを考えたら、100万円あるなんて言っていられる状況ではありません。
むしろ、年間100万円では不足するのではないかと心配したほうがいいくらいの状態です。
これをローン期間である25年耐えていくわけですから。
つまり、不動産投資ではキャッシュフローなんて、その時点での通過点の状況に過ぎないということです。
結果が出るのは遠く先の話です。成功か失敗かの判定は、遥か先です。
ここで一番言いたいことは、キャッシュフローが100万円出る状態になったとしても『使ってよいお金ではない』ということなのです。
不動産投資では、年々と時間が経つにつれて建物が古くなります。人口も減少します。いいことはないです。
現時点のキャッシュフローは、これからだんだん悪くなると思っておいた方がいいでしょう。
今は恵まれた状態で利益が出ているだけなのです。
そこで取ることのできる対策は、
・将来に備えて現金を貯めておくこと
・購入時に、辛めのシミュレーションを行っておくこと
(将来の懸念に耐えられる優良物件を買うこと)
だけです。
不動産投資では、資産規模を拡大している期間は贅沢はできません。
コレでお金持ちになって贅沢をしたいと思っている方は、今すぐやめたほうがいいです。
不動産投資では、贅沢ができるのではなく、
『サラリーマンでも長い間をかけて資産を築くことができる』という程度のものです。
それでも、普通のサラリーマンが築けないほどの資産を築くことができるチャンスがあります。
そんな夢をコツコツと長い間をかけて楽しむのが醍醐味だと言えるでしょう。
(ある大家の個人的な意見ですが)
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