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区分マンション投資は、本当に初心者におすすめなのか?
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■初心者が最初に購入するなら?
いろいろな書籍や、セミナーなどで、『初心者が購入するなら、まずは区分マンションがおすすめです!』と書いてある記事をよく見かけます。
このような情報をたくさんみていると、『有名な方が言うのだから、きっとそうなんだろう。』と思ってしまうの方も多いことでしょう。日本人は流されやすい方が多いですから・・・・。
でも!
このような情報を流している方をよく調べてみると、だいたいが区分マンションを売っている業者さん、もしくは、そこからお金をもらっている方とつながっています。
『親切心』で教えてくれている訳ではありません。
すべてが『嘘』だとは言いませんが、どこまで真実を隠さず伝えているのかは自分で考える必要があります。
向うも商売ですから。
■区分マンションが初心者向けだという根拠は?
『区分マンションが初心者投資家に向いている』と言われる理由として、以下のことがよく挙げられます。
・初期投資額が低いので
『不動産投資の練習になる』
・初期投資額が低いので
『大きな損はしない』
これらの理由をよく見てみましょう。
おかしいことに気づきませんか?
『儲けるための理由』にはなっていません。
『大きな損をしない』という点がクローズアップされているだけです。
サラリーマンだと、『その時間を働きさえすれば、一定の報酬を受け取ることができる』という環境になれてしまっています。それに慣れすぎていると、『大きな失点をして、解雇されないことがベスト』という受け身の考え方になりやすいです。
そんな考え方も、サラリーマンとして生涯、安定的に収入を得るためには間違っていない考え方かもしれません。でも、不動産投資では『大きな失点をしない』ことを主目的にしては成功できません。
『成功すること』『儲けを出すこと』ができる方法を考えなくてはなりません。
それでは、事例をもとに考えていきましょう!
■表面利回り8%とは言っても、その実態は、、、
東京23区内で駅から数分! 表面利回り8%!
今の市況では、こんな条件の区分マンションは無いくらいの好条件です。
こんな物件を購入したとしましょう。
■物件スペック
エリア:東京都内23区
駅徒歩:数分
表面利回り:8%
間取り:1R
築年数:20年
売買価格:1200万円
月額家賃:8万円/月
管理費:7,000円/月
修繕積立金:12,000円/月
この区分マンションを
5年間運営して、1000万円で売却したとします。
まぁ、よくある程度のケースでしょう。
結果はどうなるでしょうか?
【諸経費】
購入時:80万円
売却時:40万円
【運営状況】
年間家賃収入が96万円
年間経費合計が34万円
↓↓↓
年間利益:62万円
※経費内訳※
管理費・修繕積立金で年間に納める額が、228,000円
管理会社に家賃の5%+消費税を支払うとして、50,400円
固定資産税が55,000円
火災保険が3000円
その他3600円
5年間ずっと満室だったとすると、5年間の運用益は 310万円 になります。
(1棟ものと比較すると経費率が大幅に高いので、運用益があまり出ていませんね)
購入時の価格 ▲1200万円
購入時の諸経費 ▲80万円
5年間の運用益 +310万円
売却時の諸経費 ▲40万円
売却価格 +1000万円
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
最終損益 : ▲10万円
5年もの間、頑張って経営した結果が、、、、、、
なんと、
10万円の赤字です(泣)
しかも、5年間 ずっと満室だったのにも関わらずです。
でも、
初期投資額が小さいから致命的なマイナスにはならないですね。
これが『メリット』だと言えるのでしょうか?
不動産投資は、投資ですから初めから負ける前提で、負けた時に影響が少ない物件を選ぶことは意味がありません。何度も言うようですが、
勝てる投資法を選択しなければならないことは当然です。
■ちなみに、、、、
(上の状況をちょっと掘り下げてみると)
上の事例では、ずっと満室を想定しましたが、これで空室があったとしたら、、、、
空室期間中も管理費と修繕積立金を支払わなければならない区分マンションでは致命的です。
しかも、今の市況では23区内の徒歩数分圏内であれば、表面利回り6%台があたりまえです。
8%でシミュレーションしている上例より、もっと状況は過酷になります。
さらに、、、、
今回の事例では、現金買いを想定しています。
融資を利用するのであれば、金利も経費に加算されるから、もっと状況は悪化します。
もう、こんなスペックの区分マンションを買ってもインカムゲインを狙うことは、相当困難だということがお分かりいただけるのではないでしょうか?
■では、区分マンションは絶対にダメか?
じゃぁ、区分マンション投資は絶対にダメなのかと聞かれれば、そうではありません。
初期投資額が低いということで、需要のすそ野が広い区分マンションはインフレの状況を反映して値上がりが顕著に表れます。
また、空室になったタイミングで実需(実際にマイホームとして購入する方)に売るとすれば、高い値段で売ることも可能です。
安く購入して、高く売る。こういう差額をゲットする投資法には向いています。
ただ、この場で言いたいのは『初心者が初めにやるのにおすすめ』という手法ではないということです。個人年金を作ろうとか、老後の安心のための副収入をとか、インカムゲインを狙った投資法のようなチラシを配りながら、初心者におすすめという業者さんには注意しましょう。
区分マンション投資でインカムゲインを狙うのは、結構厳しいです。
正直に、『これから値段が上がりますよ。キャピタルゲイン狙いでどうでしょう?』と言う業者さんがいるなら、信用できるかもしれませんね。
そんな方にあたったことはないですが(笑)
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